日曜日。この日も目覚めたときには体調も最悪だし、精神状態も悪い。いちど起き出してニェネントくんの朝ごはんを出してあげたあと、わたしはまたベッドの中にもぐり込んでじっとしていた。
8時前に起き出し、テレビをみる。ニュースでは、中国(中華人民共和国)で共産党党会議が開かれ、習近平氏が総書記(国家主席)として異例の「3期目」に入ることが確実になったという。
国家、党の腐敗を防止するための枠組みを、習近平氏が自らどんどん取り払っているように見えてしまう。彼が10年前に中国共産党の「総書記」になったときわたしは、「これまでの中国の指導者でも最悪の人物だろうな」と思ったものだったが、どうやらその予感は的中したのだろうか。
この習近平といい、ロシアのプーチンといい(あと、北朝鮮の金正恩も)、「世界の民主化」「世界平和」の障害になるような指導者が権力をふるうのは恐ろしい。まだ今はドナルド・トランプがアメリカの指導者ではないことはよかったが。
世界の状態にも自分の状態にも絶望しながら、9時ごろになって「買い物に出かけようか」と外に出た。この日は天気も良く、雲もない青空から暖かい陽射しが射していた。
いちど国道沿いの東のコンビニへ寄り道して、それからいつもの北のスーパーへ行く。「いつもの道を歩いてもつまらない」と思い、途中、国道から階段で北に下る道を選んだ。セイタカアワダチソウの黄色い花が満開だった。
知らない道を歩くのはそれなりに楽しい体験だが、どこへ出るのかわからないのが不安だったりする。
しばらく歩いて、ようやく知っている理容店の看板が見えるところに来た。やはり知らない道だと、歩いた時間の割には先へ進んでいない。
実はスーパーでもそこまでに買わなければならないものもなく(そもそも、根本の食欲がまったくない)、ニェネントくんのネコ缶とかネコ用カニカマとかを買う。わたしは朝食代わりのバナナと、そして酒などを買う。
しかし、まったく食欲がないというか、まったく元気もないというのがこの日の「問題」で、部屋でじっとしていると自分のことが「病人」のように思える(まあたしかに「病人」ではあるのだろうが)。
とにかくは明日からは「社会復帰」しなければならないだろう。まずは明日は「労働基準監督署」に出向くことを考えよう。