ワニ狩り連絡帳2

前世のワニ狩りの楽しい思い出。ネコのニェネントとの暮らし。

2022-07-30(Sat)

 朝は土曜日なので「ウィークエンド サンシャイン」を聴くが、この日の放送で、マイルス・ディヴィスと共演していたベーシストのマイケル・ヘンダーソンが先日亡くなられたことを知った。
 わたしが彼のプレイを聴いたのは、そのマイルスの『Jack Johnson』が最初だったが、その強烈に「ノリノリ」の演奏に「なんとスゴいベースを弾くことか!」と圧倒されたものだったし、今でも、「リズム」としてのベース・プレイで、彼以上の存在はいなかっただろうと思っている。この日の「ウィークエンド サンシャイン」では、別のマイルスとの共演の長い曲をかけてくれた。やはり素晴らしいプレイで、気もちも元気になった。亡くなられたマイケル・ヘンダーソン氏に追悼。

 今日はとなり駅の映画館での「シャンタル・アケルマン映画祭」の2本目、『ジャンヌ・ディエルマン ブリュッセル1080、コルメス河畔通り23番地』という長~いタイトルの映画を観に行く。長いのはタイトルだけでなく、上映時間も200分、つまり3時間20分もあるのだ。
 これは体調を万全に整えて行かなければならないと思ったが、映画が始まるのは午後3時15分からなので、昼食のあと、家を出るまで「午睡」するだけ。

 いつもより早くにニェネントくんへの夕食を出してあげ、「お留守番、お願いね!」と家を出る。

 このところ暑さもあり、毎日「カフェオレ」のペットボトルを持ち歩いていて、この日も映画館へ持って行ったのだけれども、その3時間20分の映画を観ているあいだに、ほぼ1本飲みつくしてしまった。
 映画自体がとても興味深くも面白いものだったし、退屈することも眠くなることもなく観終えた。映画が終わって映写室内の明かりがつくと、やはりお客さんの数は20人ぐらいだったか。先週観た『私、あなた、彼、彼女』のときと同じようにな客層というか、女性のお客さんが多かったように思った。

 映画が終わったのは6時45分で、外はもう夕暮れがかってはいたけれども、まだまだ明るいのだった。
 駅の改札を抜けると、ちょうど電車が来ていて、今にもドアが閉まるところだった。ギリギリ間に合いそうだったので電車のドアに駆けこんだが、同時にドアが閉まり、その閉まるドアに左手薬指をぶっつけてしまい、これが相当に痛かった。車内アナウンスで「駆け込み乗車はご遠慮下さい!」とか注意されるかと思ったが、そういうことはなかった。しかし、やはり「駆け込み乗車」はよろしくはないことだ。ぶっつけた指はしばらくは痛んだが、そ~んなに重傷ではないようでホッとしたが。

 自宅駅で降りて外に出ると、駅の階段から夕暮れの景色が見られた。わたしは「朝焼け」というのは毎朝のように見ているけれども、普通たいていの人が目にするような「夕焼け」というのは、ほとんど見たことがない。「みんな、普段はいつもこういう景色を見て暮らしているんだな」などと思いながら、家への道を歩いた。

     

     

 帰宅して7時ちょっと過ぎ。昨日つくってまだ残っていた「クリームシチュー」で夕食をとり、テレビでガラパゴス諸島の動物たちのドキュメントをぼんやりと見る。
 8時になって、そのドキュメントも終わってしまい、「わたしはこの時間帯にどんなテレビ番組があるのか、まったく知らないんだよね」とか思い、「テレビ番組表」を見てみると、なんとこの時間、チバテレビでは映画の『ひまわり』をやっているのだった。

 チバテレビはこのお正月にも『ローマの休日』とか『風と共に去りぬ』とか放映していたし、「いいテレビ局だな」とか思って、チャンネルを合わせた。もう半分ぐらいは終わっていたけれども、ちょうどソフィア・ローレンがロシアに出発するあたりだった。
 わたしはこの映画、去年の春に「GYAO!」で見ていたのだけれども、さすがにわたしだけのことはあって、もうけっこうストーリーとか忘れてしまっていた。
 ロシアで再会したものの、マルチェロ・マストロヤンニが別の女性(リュドミラ・サベリーエワ)と暮らしていて、子供までいることにショックを受けたソフィア・ローレンはすぐにイタリアへ飛び帰るのだけれども、そのあとに今度はマルチェロ・マストロヤンニソフィア・ローレンを追ってイタリア(ミラノ)を訪れるのだった。わたしはこのラスト部、停電の夜の出会いのこととか、すっかり忘れてしまっていた。情けないことである。

 寝るときはこの日観た2本の映画のことをあれこれと考えながら、なかなか寝つきが悪かった。