ワニ狩り連絡帳2

前世のワニ狩りの楽しい思い出。ネコのニェネントとの暮らし。

2021-11-28(Sun)

 今日も晴天青空、いい天気だ。昨日決めたように、この日は市内の「鳥の博物館」に行くのだ。さいしょは東の駅まで歩いて、そこから「鳥の博物館」の近くまでバスに乗ろうかと思っていたのだが、ちょっと途中にある市立図書館に寄り道する用があるのを思い出し、少なくとも往路は全行程を歩くことにした。

 10時頃に家を出て、予定では2時半ぐらいに帰宅できればいいだろうかと考える。今日はダイレクトに東の駅の南側に向かうので、めったに歩かない道を歩いてJRの線路を越える。しばらく歩くと、この夏に「リュウゼツラン」が花咲いていたところに通りかかった。もちろん花はとっくに切り倒されているが、「幹」というのか、根底の部分はそっくり残っていた。花が咲いたあとは幹も全部枯れてしまうように読んだ記憶があるけれども、これは枯れてはいないようだ。また60年経ったら花が咲くのだろうか。そのときにはわたしはもう、この世界にいない。

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 まずは図書館。目的は、この図書館に所蔵されているオーデュボンの伝記の別の一冊が、はたして読むに値するかどうかをチェックすること。
 図書館に入館し、閉架に所蔵されているその本を出してもらって、ちゃっちゃっと目を通す。
 ‥‥むむむ、これはやはりわたしの期待した「伝記本」ではなく、登場人物らがドラマ風に会話(セリフ)を交わしている。これはわたしが持っているオーデュボンの伝記本と変わらないか、その水準にも達していないだろう。「読む必要はなし!」と結論づけ、本を返却して図書館を出た。

 ちょっと、図書館のそばの「手賀沼公園」へと寄り道。ここはわたしがいつも行く「ふるさと公園」と、水路としてはつながっているけれども、こちらは思いっきり手賀沼のど真ん中なので、水面ははるかに広い。けっこう違う種類の鳥も来ているだろうと思ったら、こっちには「ふるさと公園」ではまだ見られない「ユリカモメ」が、かなりの数来ていた。コブハクチョウオオバンカルガモもいるが(写真は乱舞するユリカモメと、「うるさいわね~!」というコブハクチョウ)。

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 さらに東に歩いて、ようやく「鳥の博物館」に到着。時計は11時をちょっと過ぎていたから、寄り道しないでまっすぐ来れば、ウチから歩いても1時間までかからないだろう。思ったより近かった。

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 わたしがまずこの日この博物館を訪れた理由は、この博物館の展示室にオーデュボンの「アメリカの鳥類」の複製画が何点か展示されているのを観るため。
 入館してまずは、オーデュボンを探すわたし。この博物館には今までに2~3度来たことはあるけれども、その頃はオーデュボンにあまり興味ありませんでしたから、今回が初の「探求」。
 ありましたありました。それでも残念ながら全部で数点ぐらいのもので、原著の「アメリカの鳥類」図版よりは縮小されているものも。

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 いちばん見ごたえがあったのは、「カモを捕食するハヤブサ」の図版。近くで見るとこれはまるで「浮世絵」で、もともとモノクロ銅版で印刷されたものにそれぞれ個別に手描き彩色したものなのだけれども、いわゆる「遠近法」などというものよりも優先して、それぞれの「羽根」、「クチバシ」、「眼」などというものを正確に描くことにオーデュボンが腐心していたことがよくわかる。おそらくはこの中央に描かれている一枚の羽根など、オーデュポンは自分の目の前にその「羽根」をじっさいに置き、ていねいに写生したのだろうと思われる。こういうのは小さな画集では見てとれるものではない。これだけでも、観に来てよかった。

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 まだまだ、この博物館には「見どころ」がいっぱいある。この博物館には隣接して「山階鳥類研究所」という施設があり、ここは鳥の研究ばかりではなく、卓越した「鳥の剥製」を製作する技術を持っていて、そこで作成された「剥製」が、この博物館内にぎっしりと展示されている。
 例えば、これは絶滅した鳥類としてあまりに有名な「ドードー」だけれども、ここでは現存するいろいろな鳥類の羽根を組み合わせて、「コレがドードー?」という姿を再現して見せてくれている。見事だ。

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 そしてこちらは、「シロハラを捕らえたハイタカ」という、まさに劇的な瞬間を剥製で再現して見せてくれている。

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 ちょうど博物館はこの日まで、「鳥のチャンピオン」という企画展示が行われていて、「いちばん大きい鳥は?」とか「いちばん速く飛ぶ鳥は?」「いちばん長い距離を飛ぶ鳥は?」とかいうのをやっていて、それはわたしが今読んでいる『鳥の生活』でもって、「あ、それ、知ってる!」みたいなものも多かったけれども、楽しい展示だった。

 ミュージアム・ショップで、鳥のシルエットの「メモパッド」を買って退出。時間はちょうど12時だった。
 帰り道は「北の鎌倉」とも言われたらしい裏道を歩き、どうやらこのあたりの裏道経路もだいぶわかってきた感じがする。ウチからそ~んなに遠距離だというわけでもないこともわかったし、時にはチャカチャカとこのあたりまで「お散歩」するのもよろしいだろう。

 帰りに買い物をしながら、けっきょく全行程を徒歩でやり通し、ウチにたどり着いたのはちょうど2時だった。イイ感じだ。
 遅くなった昼食も夕食も、帰り道のスーパーで値引きされていたのを買った「たらこバター味」という焼きそばですませた(けっこうおいしかった)。今日はいっぱい歩いたがそんなに疲れたという感覚でもなく、元気だ。まあ帰宅したあとは何をやったわけでもないが、寝るときにはGrateful Deadを聴き、「やっぱりGrateful DeadのCDを買いたいな」と思いながら、わたしの上に乗っかってくるニェネントくんと戯れつつも寝てしまうのだった。