ワニ狩り連絡帳2

前世のワニ狩りの楽しい思い出。ネコのニェネントとの暮らし。

2021-08-07(Sat)

 ついに三連休がはじまった。念願の「アラームを気にせずにいつまでも寝る!」ということが、3日つづいて実現できる。
 などと言っても、「ニェネントくんの朝食を出してあげなくっちゃ」とか考えて、6時半には起き出してしまう。それでも一般の人よりはずっと早起きなことだろう。

 今朝は7時20分からFMで、ピーター・バラカン氏がナヴィゲーターをつとめる『ウイークエンド サンシャイン』を聴く。この日は1971年の特集で、毎年この時期には50年前の音楽をセレクトして聴かせてくれるのが、もうずっとつづいている。
 実は去年まではわたしもこの特集には毎回リクエストしていて、だいたい毎回取り上げていただいた記憶がある。それで今回も「リクエスト出そうかな」と考え、「はたしてわたしは50年前にどんな音楽を聴いていたのか?」と調べてみたことがある(言っておくけれども、50年前のわたしはまだまだ成人していないのだ)。
 それでわかったのは、わたしにとっての「1971年」とは、以下の2枚のアルバムに集約される。

・Steeleye Span「Please To See The King」
・Shirley Collins and The Albion Country Band「No Roses」

 もはやこれらのアルバムを同時代的に愛好して聴かれていたという人たちも、もう死に絶えてしまったかと思うのだけれども(笑)、この2枚のアルバムで取り上げられている曲はすべて、イングランドもしくはアイルランドの「伝承歌(Traditional Song)」であり、それらの曲をいわゆる「ロックバンド」の編成で演奏しているのである(Steeleye Spanはドラムを導入してはいないが)。

 わたしはそれまで、愛好したIncredible String BandやFairport Conventionのアルバムで、ある程度のイギリスのトラディショナル音楽を聴いてはいたけれども、この1971年になって、突然にそれらのアルバムによって「エレクトリック・トラッド」(この呼称は日本独自のモノだが)なるものが、それまでの何倍も強烈にわたしの耳に届いたのだった。
 このことを書きはじめるともう熱中してしまって、いつまでも書き終わらなくなるし、たいていの人の興味を惹くようなことでもないからやめておくが、とにかくはこの1971年以来、わたしは通常のコマーシャルなロック音楽をまったく聴かなくなってしまったのだった(ロック以外の前衛音楽はちょいちょい聴いていたが、次にロックに興味を持って聴くようになったのは、1970年代も終わりの「ポスト・パンク~ニューウエィヴ」の時代になってのことだった)。

 今回も実は『ウイークエンド サンシャイン』にこの2枚のアルバムからリクエストを出そうかとは思っていたのだけれども、Richard ThompsonやBert Janschをよくかけてくれて趣味の合うピーター・バラカン氏ではあるけれども、さすがにこういうディープなところではリクエストも取り上げてもらえないだろうと考えて、リクエストはやめたのだった。
 けっきょく、この日の放送を聴いて、「やっぱりリクエストしても取り上げられなかっただろう」という内容だったので、善しとしよう。

 せっかくだから(迷惑だろうけれども)、そんなSteeleye SpanとAlbion Country Bandの曲をリンクさせておきましょう。

 午前中にスマホに、「ウチのあたりは豪雨。激しい雨になるよ!」との知らせが届いた。窓の外はけっこう明るいし、「そりゃないだろ!」と窓の外を見たら、確かにヤバい雲行きになっていた(それでも、この日はけっきょく雨にならなかったようだけれども)。

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 昨日、その前に観たミヒャエル・ハネケ監督の『ハッピーエンド』の感想を書いていたら、やはりハネケ監督の旧作を観たいものだと思ってしまい、前にチェックしてあった海外盤のDVD10枚組セットを注文してしまった。

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 ハネケ監督の長編作品は今まで全部で12本ぐらいなもので、ここで一気に10作品を買ってしまうと、残りは『愛、アムール』と『ハッピーエンド」だけになってしまうのだ。それはすごい。
 まあ、もうちょっと早くにこのボックスセットを買っておけば、この<東京オリンピック禍>のもと、毎日ハネケ監督作品を観るという<贅沢>が出来たものを、とは思う。

 それで今日は、そんな<東京オリンピック>関連の中継・報道を避けながらテレビでニュースを見ていたのだが、昨夜小田急線の車内で男が刃物を振り回して乗客に切り付け、パニックになったとのニュースがあったのだが、そのニュースの中で、混乱した車内の様子を乗客がスマホで撮影した映像が流されていた。それを見ながら、「これって、まさに先日観たハネケの『ハッピーエンド』の世界ではないか」などと思ってしまうのだった。