ワニ狩り連絡帳2

前世のワニ狩りの楽しい思い出。ネコのニェネントとの暮らし。

2021-06-27(Sun)

 天気予報の話ばかりだが、前の予報ではこの週末はずっと雨になるだろうということだったのだが、けっきょく昨日も今日も雨にならなかった。で、次の週間予報では、来週はず~~~~っと雨になるという予報なのだけれども、もう「またそんな予報かよ」「ぜんぜんアテにならないね!」と、まるでスカ首相の記者会見みたいな天気予報ではある。

 午前中に買い物に行くときに、歩道橋の上から南東の方向の「乱れ雲」を撮ってみた。雨にはならなくっても、このように雲は乱れている。って、この角度からの写真は左右の道路が見晴らせてなかなかにいいロケーションだなと、今になって気づくのだった。

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 今日は昨日につづいて『ランボーはなぜ詩を棄てたのか』を読んでは寝て、読んでは寝てをくり返しながらも、けっきょく読み終えることはできなかった。
 しかし読んでいて、自分が二十歳ぐらいの頃に読んだランボー関係の本を思い出し、有名な「見者の手紙」の内容はけっこう記憶していたわけだし、詩の「酔いどれ船」(この本では「忘我の船」)のこともかなり記憶していたことに、我ながらおどろいたりした。
 この新書には著者の奥本大三郎氏によるランボーの詩の新訳もけっこう掲載されていて、それはそれでいいところもあるとは思うのだけれども、これまでの日本文学の中でどのようにランボーが翻訳されて受容されていたのかも知りたくなってしまい、まあ小林秀雄とかはそんなに読みたくもないけれども、例えば粟津則雄氏の翻訳とか、ちゃんと読みたくなってしまう。
 この本にはランボーに関連してボードレールの詩もかなり引き合いに出されもするわけで、そうすると「ウチにはボードレールの翻訳はまるっきしないなあ」とも思うことになり、ちゃんと『悪の華』とか全部読みたくもなってしまう。そうすると、いちおうヴェルレーヌにも目を通しておきたくもなるし、そういうときにはアレですよ。かつて60年以上前に平凡社から刊行されていた『世界名詩集大成』という「空前絶後」の書物があるわけで、そのうちの「イギリス篇」2冊と、「フランス篇」の第4巻、シュルレアリスム詩の大全集とはウチにもあるのだけれども、その「フランス篇」の第2巻がまさに、ボードレールから始まってヴェルレーヌランボー、そしてマラルメという、フランス詩19世紀後半を網羅した本になっているわけで、これをAmazonで検索してみると、もう60年以上前の本だというのにちゃんと「中古本」で引っかかってきて、それも激安なわけで、やっぱりこの際注文してしまった。ちなみに、ボードレールの翻訳は福永武彦氏、そのランボーの翻訳は寺田透氏によるものである。

 今日、何となくテレビを見ていたら、3Dヴァーチャル映像を駆使して、その中に見る人を導くようなかたちでパフォーマンスをくり広げるパフォーマーを紹介する映像が紹介されていた。「こ、こ、これって、『ブリーディング・エッジ』に登場した<ディープ・アパーチャー>の世界ではないのか!」と興奮してしまったのだが、だいたい『ブリーディング・エッジ』の設定は2001年と今から20年も過去の話だし、メディアの世界が今ならこのくらい進化していても当然のことだろうとは思った。特に「アート」の分野ではこのようなこと(表現)もあまり紹介もされないようなので、まるで知らないでいた。
 たとえば、ピピロッティ・リストの作品がヴァーチャル・リアリティの世界に侵入するような世界観というのは、想像できるというか、ありえるのではないだろうか。そう、そのピピロッティ・リストの大がかりな個展が今京都で開催されていて、この個展「ピピロッティ・リスト:Your Eye Is My Island-あなたの眼はわたしの島-」は、この8月からは水戸芸術館に巡回してくるという。
 わたしはもちろん<東京オリパラ>が開催されてもまったく興味は持たないことだろうが、このピピロッティ・リストの個展は、<東京オリパラ>の何百倍、何千倍、何万倍も楽しみにしている。これが今、わたしが生き延びようとする理由でもある(もちろん、わたしが生き延びようとするいちばんの大きな理由はニェネントくんの存在だが)。

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 しかしまあ、今のままだときっと、<東京オリパラ>は開催されるわけだろうか。その時期になるとテレビはすべて<東京オリパラ>関連で埋め尽くされてしまうのだろう。アスリートの皆さんには悪いけれども、そういうのを熱中して見るわたしというのはない。その時期はテレビを消して読書に励むか、それとも今まで観ないで放置していたDVDとかで映画を観まくろうかとは思っている。