ワニ狩り連絡帳2

前世のワニ狩りの楽しい思い出。ネコのニェネントとの暮らし。

2021-05-28(Fri)

 電車の中とかで『ブリーディング・エッジ』を読み始めている。中年女性が主人公で、アメリカの背後でうごめく陰謀を突き詰めていくようなお話(?)なのだとしたら、あの『競売ナンバー49の叫び』をどうしても思い浮かべてしまうな~、などと思っていたら「切手」の話も出てきてまさに、という感じ。ピンチョン流のユーモアも絶好調で、昨日は読んでいて何度か声を出して笑ってしまい、これでは電車の中で読むのは注意しなければいけないだろうかなどと思っていたが、読み進めて行けばそこまでの心配も無用だった。
 ピンチョンの「現代モノ」には、今までの作品でそれなりに「不安感」もあったのだけれども(正直、「イマイチ」という感想はあった)、この『ブリーディング・エッジ』は面白そうな予感。
 あと、仕事の合い間とかにマルセル・モースの『贈与論』も読み始めている。人の根源的な経済原理を問い、マルクスなどとは違う視点から「資本主義」に疑問を呈する本、ではないだろうか。

 昨日の日記に書かなかったこと。古いキャットタワーを「燃えないゴミ」の日に出したら持って行ってくれなかったことを前に書いたのだが、よくよく捨てようとするキャットタワーを見ると木材の部分が多い。
 たしかに金属部分もあるのだけれども、市から配布されているゴミ搬出の手引きみたいなのを読むと、「金属類」として「燃えないゴミ」扱いされるのは、「金属部分が50パーセント以上のもの」と書かれていた。だとするとこのキャットタワー、そこまでに金属部分は多くないから、普通に「燃えるゴミ」としても大丈夫なのではないかと考えた。いちおう昨日が「燃えるゴミ」の収集日だったので、とりあえずは出してみて、収集してもらえなかったらまた考えようということにした。
 朝にゴミ集積場にビニール袋に入れたキャットタワーを置き、「さてどうなるだろうか?」と思いながら帰宅したけれども、(実は思いがけずも)すっかり収集されていた。けっこう、心のつっかえがひとつ取れた思いで、気もちもスッキリとした。

 今日は空をずっと薄い雲がおおっていたのだが、仕事を終えて勤め先の建物を出ると、わたしの真上にある太陽のまわりに真ん丸い「日暈(にちうん・ひがさ)」がかかっているのが見られた。別名「白虹」ともいい、光学的な原理は「虹」の発生に似たものなのだろうが、目にする機会は虹よりも珍しい気がする。
 わたしも前に一度ぐらいはこの日暈を見た記憶があるけれども、ほとんど記憶にない。まあ地平線近くに見られる「虹」に比べて、空を見上げなければ気づかないのが「日暈」だろうから、見逃していたことも多いだろう。

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 今日もまた、空き地で食べ物をついばむスズメを見てカメラを向けた。うまい具合に、2羽のスズメが並んでいるところを撮影できた。

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 スズメといえば二~三日前、ウチの近くでカラスが低く飛んでいるのを見たのだが、そのすぐ後ろから2羽のスズメが、まるでそのカラスを追い払おうとしているかのように飛んでいた。
 今はスズメも繁殖の時期で、巣立ちしたばかりの雛がいることだろう。わたしも先日、写真に撮ることはできなかったけれども、地面にいるスズメに別のスズメが食べ物を与えているところを見たことがある。
 スズメはまだしっかり飛べないうちに巣立ちするらしいので、巣から出た雛に親鳥が食事を与えるらしい。そんな雛は無防備で、カラスなどの標的にもなりやすいだろう。
 じっさいのところはわからないけれども、もしもわたしが見たスズメがじっさいにカラスを追い払っていたのだとすると、雛を守ろうとしてのことだったのだろう(わたしは別のときに、雛の近くにいたネコから目をそらすために、ネコのそばで2羽で暴れるふりをして、ネコの注意を引こうとするスズメを見たこともある~そのときのネコがニェネントのお母さんのミイであり、そこからわたしとミイとの交友が始まり、やがてニェネントが生まれるのだけれども)。やはり、子を守ろうとするスズメは力強いのだ。

 スカ内閣は、またまたまたまた、今発令中の「緊急事態宣言」を延長し、6月の20日までにするとして、この夜スカ首相が記者会見を行ったのだった。もちろん内容はいつもと同じで、聞くべきものでもなかった。
 6月20日まで、とすることに、いかにも「東京オリパラ」開催に間に合わせたいという狂気じみた執念を感じさせられるが、こうやってずるずるずるずるちょっとずつ小出しに延長しても、「いったいどのような状況になれば解除するのか」ということは、いまだにまったくわからないのだ。
 今のスカ首相はただただ、「ワクチン接種」を強烈にスピードアップさせることに自らの命運を賭けているようなところがあるが、わたしの考えではここにも危険なトラップがあると思う。
 まず今は高齢者を対象にワクチン接種を実施しているのだが、今の状態は、まるで「ワクチン接種」をすませればもう「COVID-19」に感染することはないのだとの思い込みをまん延させているのではないかと思う。
 政府もメディアも「ワクチン接種」後のことをまるで語っていないという印象で、この状態がつづくなら、ワクチンを接種し終えた人たちは「もう自分は感染する心配はないのだ」と外に出歩くことになるのではないか。極端にいえばもうマスクも外し、「オレはワクチンすませているから」と、外で大勢で会食・飲食をやらかしてしまうのではないのか。しかもその時期にはそれでなくっても都も政府も「オリンピック開催」のために緊急事態は解除し、出歩く人も増加していることだろうし、飲食店での会食・飲食も増加していることだろう。もうみんな自粛疲れしているというのは真実だろう。
 すべては政府や都の「無為無策」「愚為愚策」に原因があるのだが、今ひとつ言えるのは、「ワクチン接種をすませたからといって<感染防護>を怠ってはいけない!」ということを、もっと大きな声で政府も都も喧伝する必要があるし、マスメディアもこのことを毎日大声で伝えなくてはならない。それができそうもない今は、7月以降さらに大規模な「感染まん延」の危機がある。オリンピックどころではないだろう。