ワニ狩り連絡帳2

前世のワニ狩りの楽しい思い出。ネコのニェネントとの暮らし。

2020-07-15(Wed)

 今日も雨。これで東京では6月30日から連続して16日間、いくばくかの雨は毎日降りつづいているのだと言い、これは観測史上の最長記録になるそうだ。ケータイの予報をみると明日は「くもり」で、傘マークはついていないのだけれどもどうなるだろう。

 今は毎日、駅と自宅とのあいだの道をJRに近い側の道に変えている。帰りに駅から出るとすぐに線路際の方に曲がるのだけれども、そのあたりはずっと駐輪場になっている。その駐輪場の真ん中に、まわりを囲ってヒトもクルマも入れないスペースがある。まあぐるりと道をカーヴさせればこういうエリアができることはわかるけれども、眺めると奇妙な感じを受ける。まるでこの柵の周囲が、何かのスポーツの競技場みたいに思えてもしまう。

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 いつもこの道を歩くのはわたしひとりだけだったのだが、今日は珍しく駅からずっと、同じ電車で降りた人がわたしと同じ道を歩くのだった。この道はまず車が入ってくることもないし、歩いて快適な道だ。やはりそういう道を求める人もいるものだと思う。

 今日はナボコフの『ベンドシニスター』を読み終えた。「パトリシア・ハイスミスを連続して読んでいて、そんな空気を変えよう」と思ってのナボコフだったけれども、頭の疲れる読書であまり気分転換にならなかった。次こそ気分転換すればいいのに、またハイスミスの『愛しすぎた男』というのを読み始めてしまった。これもまた「うんざり」するのだろうか?

 ニェネントの夕食の時間になり、「ニェネント、ごはんだよ!」と声をかけて準備をしていると、寄ってきたニェネントがわたしのすねをペロッとなめるのである。ときどきやってくれる「必殺技」なのだが、やはりこの技を決められるとわたしはメロメロになり、奥にしまって残っていた「ちゅ~る」を夕食にトッピングしてあげるのだった。

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 夕方の報道で、東京都がCOVID-19の警戒レベルを引き上げ、最も深刻な「感染が拡大している」というものにしたということ。都外への不要不急の移動の自粛を求めるという。最近の新しい感染者数の増加ぶりでは当然のことだろうと思う。しかしこの最大の「警戒レベル」というものは飲食店などへの「休業要請」ではない。つまり、休業を要請してそのことで「補償金」は出せないということなのだろう。あくまでも「自主的」な休業を望む、というあたりだろうか。
 ところが一方で政府は「Go To キャンペーン」なるものを実施するという。これはCOVID-19禍で打撃を受けた観光業や飲食業を経済的に救済しようとするものらしく、特に「Go To Travelキャンペーン」(英文法的におかしいぞ)という国内旅行の援助はこの22日から実施され、こいつはしかるべく予約方法で予約すると旅行代金を50パーセントも補助してくれるというものだ。この、まさにCOVID-19の感染が日本中で拡大しているというときにである。九州では豪雨の被害状況もまだはっきりしないというのに。
 東京でこれだけCOVID-19感染者が増加しているというのに、今このときに「旅行」を推奨しようという愚策。日本中にCOVID-19をまき散らそうというのだろうか。
 安倍晋三はあの「アベノマスク」で日本史に汚名を残すこととなっているのだけれども、「それだけでは足りない」と、ここで「Go To Travelキャンペーン」でさらに追い打ちをかけるつもりなのだろうか。
 まあそんなキャンペーンをやっても誰も旅行などに出かけなければいいわけで、じっさいにこの時期に「旅行にいきたい」などと思う人、「旅行に来てほしい」と思う人がいるとも思えないのだが、こういうことを考える人間の頭脳というのはどうなってしまっているのか、理解に苦しむのである(しかも、まだ来年にはオリンピックをやるつもりでいるし)。