ワニ狩り連絡帳2

前世のワニ狩りの楽しい思い出。ネコのニェネントとの暮らし。

2020-06-05(Fri)

 今乗っている通勤電車は、早朝の出勤のときにはそれなりに混み合っているけれども、わたしはいつも車両連結のドアの際の席に座っているから人に接するとしても半身だけだし、そこまでにぎっしり満員というわけではない。
 仕事を終えて帰路に着くときに乗る電車は昼前ということもあって空いていて、いつもとなりの席は空席のままでまあまあソーシャル・ディスタンスを保てているだろうけれども、これが自宅駅のとなりの駅に着くと、高校生がいっぱい乗ってきて、いきなり電車は満員になり、そしてにぎやかになる。こういうことは3月まではなかったことで、おそらく今は高校も授業は午前中だけなのだろう。そして、ちょうどわたしの乗る電車が「ピーク時」、というところなのだろうか。
 自宅駅で降りてもそんな高校生たちもいっしょで、ホームから改札口にかけて人にあふれているのだけれども、駅の階段を降りてわたしの家への国道沿いの道に入ると、急にあたりを歩くのはわたし一人になってしまう。あんなに高校生たちがたくさんいたのに、わたしと同じ方面に歩く人がまるでいないというのも、不思議といえば不思議なことに思える。

 以前仕事に出ていたときからそうだったのだが、やはり金曜日になるとホッとする。この日仕事を終えてからの半日と、土曜日曜の2日間はゆっくりと、自分のやりたいことができる。まあ「自分のやりたいこと」といっても、大したことをやりたいわけでもない。けっきょくこの週末は、久しぶりの労働の疲れをいやす週末になるだろう。

 やはり考えてみても、これからいくら緊急事態が解除されたからといってもあまりあちこち出歩こうとも思わない。
 ひとつにはそれは「COVID-19禍」がこれで今収まったとは思えないところがあるわけで、じっさいに緊急事態解除以降も東京とかの新しい感染者数は毎日それなりの数がある。報道では「第2波に注意」などと言っているのだが、第1波も第2波も、わたしの考えではずっと継続しているのだ。緊急事態解除のころにはPCR検査の数自体が極端に減っていたという話で、COVID-19禍の実態などまるで把握されてはいないままでの緊急事態解除だったわけだろう。また小池都知事などは「夜の盛り場に注意」などと、例によっての水商売攻撃をつづけているけれども、いまだに「満員の通勤電車」のことは放置したままだ。
 それに、今のわたしはそこまでにあちこち出歩こうというモティベーションがなくなってしまった。それはたまには博物館や美術館に立ち寄ってみたいし、観たい映画があれば映画館にも行くかもしれない。でもそういうこともつまりは「わたしひとりの時間」で、家でひとりで過ごすことの延長というか、今はそんな「家でひとりで過ごす時間」こそを大事にしたい。もちろんニェネントといっしょにいたいということもあるわけだが、それが「Stay Home」中にわたしの得た結論でもある。
 今は音楽(主にGrateful Dead)を聴き、本を読んで映画を観るぐらいの自分時間の過ごし方だけれども、これからはそんな時間の使い道も、変化していくこともあるだろうか。
 今日もニェネントは、わたしのそばでヘソ天で寝ているのだった。

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 夕方に、北朝鮮拉致被害者の会の元会長、横田めぐみさんの父親の横田滋さんが亡くなられたとの報道があった。あれだけ娘を取り戻そうと全力を尽くされた滋さん、どれだけ無念の思いだったことだろう。
 NHKのニュースでは今の拉致被害者の会の会長、飯塚さんが電話インタビューに答えて「何もしないで放置してきたのだから、こうなるのも当たり前のこと」と、安倍首相を厳しく糾弾されていた。さすがの安倍首相忖度のNHKも生放送なのでストップすることもできなかった。誰かがあとで、「なぜ生放送にした!」と責められているのではないかと想像する。とにかくは横田滋さんに追悼の思いをあらわしたい。

 今日は「GYAO!」で、アトム・エゴヤン監督の『スウィート ヒアアフター』を観た。こういう「無料配信」という機会でもなければ観ることのなかった作品だが、観ることができてよかった。床についてもしばらく、この映画について考えつづけたりした。