ワニ狩り連絡帳2

前世のワニ狩りの楽しい思い出。ネコのニェネントとの暮らし。

2020-03-22(Sun)

 病室が移動になった。もうとっくに車椅子は使わなくなった。まだ点滴はつづいているので、点滴のポールといっしょに移動しなければならないけれども、トイレに行くとき、食事のために広い部屋に行くときなど、看護士さんの付き添いはあるけれども自力で進めるようになった。夜には読書などをして精神的にも落ち着いたようだし、記憶の減退、錯乱もなくなったと思う。たとえばあたらしい病室の場所も、いちどでしっかり記憶できた。

 午前中に娘が面会に来てくれた。ニェネントは食事もしっかり食べて排泄もちゃんとしていて順調に元気なようだが、やはりペットシッターの方が来ると、寝室のクローゼットの上のキャリーの中に逃げ込んでいるらしい。あの場所はニェネントのシェルターなのだ。
 娘は自分の本を何冊か持ってきてくれた。ちょうど読んでいたハイスミスの『水の墓碑銘』を読み終えたので、いいタイミング。一時評判になった(展覧会もあった)、中野京子という人の『怖い絵』、アタナシウス・キルヒャーの本、「人形の文化史」に関する本など。

 今日こそは担当医の方が見えて、話ができるのかと思っていたのだが、けっきょくこの日も来られなかった。さいしょは「土曜日に来られるのではないか」というのが今日の日曜には来られるという話になり、けっきょくは明日になってしまった。なんで正確な情報がもらえないのかと、またちょっとばかり不愉快にもなった。

 今は、食事にどんなものが出てくるかというのもちょっとした楽しみ。まあ病院の食事だから「おいしい」というものでもないのだけれども、自分なら決してつくることのないような料理、街の食堂では決して出されないようなメニューが、楽しいといえば楽しい。昨日の昼食は「チキンカレー」で珍しくもない平凡なものだったが、今日の朝食は「ホキのマスタード焼き」というものと「ちくわと冬瓜の煮物」。「ホキ」というのは白身の魚なのだったが、わたしはそもそも「ホキ」という魚の名まえも知らなかったし、もちろん食べたこともなかった。さすがに病院食できれいに骨が取り除かれていて、骨のことを気にせずに食べられるのがいい。