ワニ狩り連絡帳2

前世のワニ狩りの楽しい思い出。ネコのニェネントとの暮らし。

2020-03-20(Fri)

 わたしは入院2日目を迎えたのだが、基本は「寝たきり」で、点滴のポールにしばりつけられていて、胸にはワイヤレス心電計のコードが固定されている。胴に巻いたベルトとベッドのベルトとがフックで固定されていて、まあベッドからの転倒を防止するものだろうが、患者が勝手に起き上がってしまうのを防ぐ意図もあるのだろう。基本、食事のときなど、ベッドから起きての移動は看護士さんの手を借りて車イスに移してもらって誘導してもらう。用事があればベッドわきの「呼び出しブザー」を押し、看護士に来てもらう。

 実は昨日19日の記憶と今日20日の記憶とがかなりあいまいで、この日記はもちろん後日書いているわけだけれども、19日に何があって20日に何があったのかははっきりしない。とにかく手術後に担当医師との話があったのは確かだが、わたしはそのときは「しばらくは入院生活になるわけか」という思いから、「ウチのニェネントの面倒をどうしよう」ということしか頭に浮かばない。実は8年前に「狭心症」で1週間ほど入院したとき、ネコの世話をするので途中で一時帰宅してもいいだろうかと聞いて「いいでしょう」と認められた記憶もあるので、今回も担当医に「ウチにネコがいるので、入院中に一時帰宅してネコの世話(ごはんを出してあげたり)をしてやりたい」ということは話した記憶はある。「それはダメでしょう」という話だったこと以外、担当医からの説明もまったく記憶に残っていない。
 おそらくは今日に娘が見舞に来てくれた。勤め先に「緊急連絡先」として娘のケータイ番号を書いてあったおかげだろう。ひょっとしたら昨日も来てくれていたのかもしれないが昨日のことはほとんど記憶にないのだが、今日は午後からわたしの病室に来てくれて、いろいろと話をした。そこで初めてわたしの疾病は「慢性硬膜下血腫」ということがわかり、医師から受け取ったというその疾病についてのプリントを置いて行ってくれた。どうやら入院期間は1週間ぐらいのものらしい(わたしは頭部の手術だったということもあり、2週間は入院しなければならないかと思っていた)。
 ニェネントのことは娘も心配してくれて、「ペットシッター」という人に毎日わたしの部屋に行ってもらい、ニェネントのごはんの世話とトイレの掃除をやってくれることになったそうで、すでに今日そのペットシッターの方とわたしのウチの近くで待ち合わせ、合鍵を渡してあるそうだ。喫緊にわたしが入院生活で必要とするものも買いそろえて持って来てくれ、いちおうこれで入院生活で不便もなくなったし、ニェネントのことも心配はなくなった。娘の行動に感謝するしかない。

 しかし、時間の経つのが遅い。自分の感覚では「もう2時間ぐらい過ぎただろう」と思っても、じっさいには30分ぐらいしか経っていなかったりする。
 不幸中の幸いというか、わたしが倒れたときは仕事中だったので作業服姿だったのだが、ケータイも財布もポケットに入れてあったし、「休憩時間に読もう」と思ってポケットには読みさしの文庫本(ハイスミスの『水の墓碑銘』)も入っていた。今日娘がわたしの部屋に行って、ケータイの充電コードも持ってきてくれた。
 じっさい、仕事中は仕事に不必要なものはロッカーに入れたままにして携帯はしなかったりする可能性もあったのだが、ここは「余計なもの」を携帯していて助かった。病室にはそれぞれテレビもあって、「テレビカード」を使って見ることが出来る。そのテレビカードもイヤホンも娘が病院内で買ってくれた。これからは本も読めるしケータイも見れる。まああまり普段からテレビは見ないのだが、何かあればテレビも見ることが出来る。これでかなりゆったりと入院生活を送ることが出来るだろう。