ワニ狩り連絡帳2

前世のワニ狩りの楽しい思い出。ネコのニェネントとの暮らし。

2019-11-02(Sat)

 今日は横浜散策のスケジュール。まずは横浜駅のそごうで『不思議の国のアリス展』を観て、みなとみらい線で「元町・中華街」へ移動して「横浜人形の家」というところで清水真理さんの個展を観る。そのあと「神奈川近代文学館」へ行って、『中島敦展 魅せられた旅人の短い生涯』を観るという旅程。調べると、どちらも初めて行く「横浜人形の家」と「神奈川近代文学館」というのが、歩いて移動できる距離なので助かった。

 まあ8時半ぐらいに出発して4時ぐらいに帰宅できるかという計画だったのだが、いつものことで出発が9時半ぐらいになってしまった。それで家を出たらとたんに悪寒がして、くしゃみを連発して鼻水が出はじめた。そんなに薄着をして出たわけでもないと思うのだが、出発早々にこの体調では先が心配になるのだった。
 横浜に行くには大手町で東京駅まで歩いて、東海道線とかを利用するのがいちばん早いので、大手町駅で乗り換える。それでも横浜駅に着いて「そごう美術館」とかに到着したのは11時半ぐらいになってしまった。

 『アリス展』を観終えて、いい時間なので昼食を取ろうと思ったのだが、ちょうど時間はランチどきで、駅前のレストラン街ではどの店の前にも順番待ちの人たちが列をつくっていた。これは先に「横浜人形の家」とかに行ってしまおうと思い、みなとみらい線で移動する。
 「元町・中華街」駅で下車して外に出て少し歩くと、目の前に「横浜人形の家」と書かれた大きな建物が見えた。まさかこんなに大きな建物だとは思っていなかったので、ちょっとサプライズ。

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 駅のそばにメガ・ドンキホーテがあり、その上の階がレストラン街になっていたので、先にそっちに立ち寄り、昼食を済ませておくことにした。よくあるかたちの、複数の店がセルフサーヴィスでやっている中に広いイートインのスペースがある場所があり、「ここでいいや」と、リンガーハットの長崎ちゃんぽんを食べた。おいしくはない。
 「横浜人形の家」に戻り、『Wonderland』と題された清水真理さんの個展を観る。写真撮影自由なので、いっぱい写真を撮ってしまった。

 この日の予定のラストは『中島敦展』。「横浜人形の家」から「港の見える丘公園」というのに入って、しばらく公園の中を歩けばいいのだが、まず公園へ行くのにけっこう坂道を上らなくてはならず、疲労度が上がった。
 その公園に上がってみるとたしかに目の前に海が見え、まさに「港の見える丘」なのだけれども、これだけの距離から港に停泊している大きな船を見るのが新鮮な気分だった。
 しかし、くしゃみは出るし、鼻水も止まらない。いったいこれは風邪の初期症状なのだろうか。そうにちがいない。

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 バラの花の咲く庭園風の小路を歩いていくと、その先に「大佛次郎記念館」という洒脱な建物があった。「大佛次郎って、こんな<記念館>が建つほどにメジャーな作家だったっけ?」というのが実は正直な気もちで、だいたい今の若い人などはこの名まえが読めないのではないだろうか。

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 その建物のエントランスの横に「猫」のブロンズ像が置かれていて、そうなのだ。大佛次郎といえば、ネコが大々々々々々好きな人としても知られていたのだ。しかしこのネコは、わたしの大好きなエジプトのネコ像ではないのか。しばらく眺めてしまった。

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 その「大佛次郎記念館」をぐるっと迂回して、橋を渡った向こう側に目的地の「神奈川近代文学館」があった。

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 さっそく館内に入り、展示を観始めるのだが、そうなのだ。文学関係の展示というのは、ほとんどがひたすら読まなくてはならない。一瞥して「なるほどね」というわけにはいかないのだ。わたしの予定では一時間も滞在すれば全部観終えるか、などと甘い考えでいたわけだけれども、とにかく時間がかかる。一時間以上かかってもまだまだ残りはいっぱいあるし、時間はほとんど4時に近づいている。やはり鼻水は止まらないし、「これはヤバい」と、後半はちょっと飛ばし気味に観て歩き、「きっと図録に同じようなことが書いてあるさ」と、図録を買って外に出る。

 帰りはほんとうは石川町駅まで歩いてJRを利用しようと思っていたのだけれども、けっこう歩き回って三つも展覧会を観てしまうとかなりの疲労度だし、風の初期症状も深刻で、けっきょくいちばん近い「元町・中華街」駅からみなとみらい線~そのまま東横線~そのままメトロの副都心線~千代田線に乗り換えというコースで帰路に。
 電車の中でもくしゃみの連発で鼻水も止まらず、「これは何とかしなければ」と、自宅駅から帰る途中でコンビニに寄り、紙パックの日本酒を買い、「おでん」のレトルトパック、もうひとつ「もつ煮込み」のレトルトパックとを買って帰宅。帰宅時間は予定よりも大幅に遅くなり、6時をちょっと過ぎてしまった。
 夕食が遅くなってしまって玄関ドアで「遅いじゃないのよ」と待ち構えていたニェネントくんに「ごめんね」とすぐに夕食を出してあげ、自分は買ってきた日本酒で玉子酒をつくり、「おでん」と「もつ煮込み」で食事にして、買って帰った『中島敦展』の図録を読みながら寝てしまうのだった。