ワニ狩り連絡帳2

前世のワニ狩りの楽しい思い出。ネコのニェネントとの暮らし。

2019-10-11(Fri)

 ついに、名古屋へと旅立つ。台風はどんどん日本本土に接近して来ていて、この朝は四国の南の海上にあり、北東に進んでいる。外を見ると曇天で雨も降り出しそうな空模様。朝のニュースで、明日は終日東海道新幹線は運休するだろうと言っている。これで今日中に東京に帰ることが決定だ。せっかく新幹線に乗っての十ウン年ぶりの「旅行」だというのに、「日帰り」しなくてはならないのは残念だ。出来るだけ早くウチを出て、トリエンナーレ開場と同時に観始めようと思ったのだが、家を出たのは6時ぐらい(「今のうちにやっておこう」と雨戸を閉め、ニェネントくんに多めに食事を出してあげてから家を出た)。東京駅で新幹線に乗ったのは7時半を過ぎてしまった。名古屋に到着するのは9時半ぐらいになるだろう。そしてわたしはまずは豊田市の展示を観たいので、名古屋~豊田市で1時間近くかかってしまうだろう。むむむ、10時前には豊田市に到着しておきたかったのだけれども、出遅れてしまった。
 しかし、台風来襲の前日というせいか、さすがに早朝の新幹線はガラ空きだ。

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 空は曇っていたが、うまいぐあいに雲の間から富士山の姿を見ることが出来た。やはり「西への旅行」といえば富士山を見なければいけない。これはうれしいことだった(海を見ることはかなわなかったが)。

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 名古屋到着。名古屋駅の周辺はなんだか中央線沿線の駅前のような雰囲気で、「こじんまりしてるな」という印象(実は「名古屋駅」からは離れたところに繁華街があるわけだが)。
 豊田市へ向かう地下鉄を探して乗る。これが思ったよりも時間がかかって、豊田市に到着したのは10時半をまわっていた。詳細は別に書くとして、豊田市の展示を観終えると、もう時刻は2時に近かった。また電車で名古屋まで戻り、まずは名古屋市美術館の展示を観るのだが、その前にあまりにお腹がすき、目の前にあった定食屋「宮本むなし」に飛び込んだ。これは今では首都圏にはないチェーン店だから、まあ「旅行気分」ではあるだろうか? 名古屋だからということで、「おろしカツ定食」をいただく。なかなかにおいしかった。

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 美術館は普通だったら展示時間は6時までなのだけれども、この日は金曜日なので8時までの展示なのはうれしい。ただ、「四間道・円頓寺」での展示を観る時間は取れないようなのであきらめる。
 名古屋市美術館からもうひとつのスポットの愛知芸術文化センターまでは地下鉄を使うとよかったらしいのだが、わたしはその地下鉄の駅名を取り違えてしまい、けっきょく徒歩で芸術文化センターに来てしまった。まあ徒歩でも20分ぐらいのものだったと思うが。

 それで、このトリエンナーレ、基本的に作品の撮影もOKということで、ここまでわたしもデジカメであれこれと写真を撮っていたのだけれども、この芸術文化センターに入るときにデジカメを操作していて、まちがえてデジカメ内のすべてのデータを消去してしまった。「まちがえて」というか、このデジカメはこの種の誤操作をしやすいのだ。メカの設計ミスだろう。
 しかし、全データを消去してしまったとわかった瞬間にわたしの脳内もいっしゅん真っ白になってしまい、ここでつまりは「プッチン」と何かが切れてしまい、以降の作品鑑賞に熱が入らなくなってしまったのは確か。

 もう『バッコスの信女』を観られないのは確定で、その代わりに評判の高い小泉明郎の『縛られたプロメテウス』を観る時間はあるのでそちらを観ようかと思ったのだが、すでに当日券もなくなってしまっていた。
 キャンセルを伝えるために『バッコスの信女』の受付に行き、「宿泊できなくなったので観られないからキャンセルしたい」と伝える。受付嬢の対応は冷たい。「上演時間が短ければ観られる」と聞いてみたら、なんと上演時間は2時間半になるそうだ。それはもうぜったいに観るのは不可能。あきらめもついた。

 「もう帰るぜ」と会場を出て、ここで「せっかく名古屋に来たのだから」と、駅への道沿いにあった「味噌煮込みうどん」の店に立ち寄る。玉子を食べると胃の調子が悪くなりそうな予感があったので、「鳥味噌煮込み」というシンプルなものにしたが、「手打ちうどん」は野趣があってそれなりに美味だったけれども、「味噌煮込み」のおつゆ自体はおいしいものでもなかった。普通にこんなものなのだろうか? っていうか、これ、原価ほとんどかかってない印象。

 名古屋駅に8時に着き、目の前に来ていた東京行きの新幹線に飛び乗る。自由席に当然「空き席」はなく、ドア近くに座り込む。東京に近づくと列車は遅延し、本来9時40分ぐらいには東京駅に着くはずのが30分以上遅れる。「これは品川で降りて山手線とかに乗り換えた方が早いだろう」と品川駅で降りると、ちょうど「上野東京ライン」の電車が来るところで、まっすぐ帰路に着くことが出来た。
 「そういえば、ウィンナとかの在庫がなくなっていたな」と思って手前の駅で下車し、コンビニに寄って買い物をした。コンビニの売り場からパンや弁当はすっかり姿を消していて、コンビニの前には搬入のトラック、店員さんは空になった棚に商品を積み込むのに大忙しのようだった。台風前夜だ。