ワニ狩り連絡帳2

前世のワニ狩りの楽しい思い出。ネコのニェネントとの暮らし。

2019-07-17(Wed)

 今の日本の小説家でいちばん好きなのは今村夏子だ。というか、彼女の『こちらあみ子』は圧倒的だった。百年に一度の作品だとも思う。そんな今村夏子が今回も芥川賞の候補に挙がり、今夜がその芥川賞の発表ということ。今回候補に挙がっている彼女の作品は『むらさきのスカートの女』という作品で、すでに単行本になっている。前評判もいいみたいで、わたしの希望的観測では今回は今村夏子が芥川賞を受賞することと思う。すると明日には本屋からその『むらさきのスカートの女』はたいてい売り切れてしまうだろうから、何とか今日、買っておきたいという計画を立てた。
 わたしは今、新刊書を買うならば店頭にヘイト本を置かない主義のK書店で買うことに決めている。ポイントカードも持ってるし。それで仕事を終えて、乗り換えの大手町駅の改札のすぐ外にあるK書店の支店に行ってみたけれども、この店は売り場面積も小さいこともあり、探しても見つからなかった。それで柏駅に移動し、某デパート内のK書店に行く。こちらはさすがに店も大きく、すぐに見つけて無事に購入した。読んでいた川上未映子の『あこがれ』もちょうど読み終えたので、すぐにも読み始めよう。って、なぜか突然に最近は国内作家の小説ばかり読んでいる。

 夕方になり、友人のSさんがツイッターに『むらさきのスカートの女』イマイチ、みたいなTLを流されていた。むむむ、どうなんだろうか?
 夜というにはまだ早い時間に選考結果が発表され、わたしの希望通りに今村夏子さんが受賞された。うれしいというか、ここまでに「芥川賞選考」に耳をそばだてたというのも初めての体験だ(前に阿部和重受賞のときも気にしてたけど)。
 それでついでに、ネットに配信されている受賞後の記者会見のライヴも見てしまった。彼女は広島出身ということで「広島の思い出は?」という質問があり、「いやなこともありましたが」と答えていたのが、いちばん今村夏子さんらしいと思ってしまった。
 そう、考えてみればわたしは彼女の作品が好きなのに、彼女の本を今まで一冊も持っていなかった。勤め先の駅の近くの某古本量販店には彼女の本が何冊か置かれていたので、明日にでもあるだけ(といっても3~4冊しかないのだが)を買ってしまおうと思うのだった。

 図書館から借りていた本を返却しなければならないのだが、「夕方にしよう」と思っていたら5時を過ぎてしまい、「あれ? 5時だと分館は閉まってしまうのではなかったか?」と調べたら、その通り5時で閉館なのだった。「別の日にするしかないか」と思ったが、これからいろいろと予定が詰まっていて、そういう予定の変更はつらい。さらに情報をよく見るとちゃんと「返却ポスト」が設置されているようなので、買い物がてら出かけた。
 途中に例の「野良ネコの集会所」を通るのだけれども、往路では例の茶トラネコといっしょにミケがいて、復路ではミケがいなくなっていて先日見かけた4匹のうち3匹が集っていた。つまりこの集会所、少なくとも5匹の野良が出入りしているみたいだ。近寄って写真を撮ろうとするとそのうちの2匹が寄ってきて、人慣れしていることはなはだしい。

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 この場所はちょっとした公営の事務所の建物の敷地(駐車場?)で、周囲をゲートで囲まれているから一般の人は中に入れない。それだけにネコたちにとってはゆっくりとくつろげる「天国」のようなスポットなのだろう。わたしが近寄ると寄ってきたというのも、この近隣にかわいがっている人らがいるということだろうか。またこのスポットに、ネコたちに会いに来たい。