ワニ狩り連絡帳2

前世のワニ狩りの楽しい思い出。ネコのニェネントとの暮らし。

2019-05-11(Sat)

 今日はまず渋谷に出て、ジャズ・ピアニストのビル・エヴァンスドキュメンタリー映画ビル・エヴァンス タイム・リメンバード』を観て、そのあと池袋でRosasがジョン・コルトレーンで踊る『至上の愛』を観ようという計画。ジャズ三昧である。
 渋谷の映画は10時45分から開映で12時15分ぐらいまで。池袋のRosasは2時半開場だから、渋谷か池袋で多少時間をつぶさなければならないだろう。本屋にでも行こうかと思う。
 考えて、もう40年近く前に亡くなっているビル・エヴァンスにそこまで一般人気もないだろうし、映画館では一日に5~6回上映しているし、そんなに混むことはないだろうと踏んだのだが、また渋谷で道に迷うかもしれないので8時ごろに家を出る。計算では上映開始の30分以上前に渋谷に着く。

 今日は晴天で、春を通り越して夏日になるところもあるというけれども、このところ天気予報はあてにならないし、映画館や劇場に行くわけだから薄手のジャケットをひっかけて出かけた。

 渋谷の街は来るたびにその姿が変わる。

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 案の定、渋谷で少し迷い、映画館に到着したのは開映20分ちょっと前になってしまった。それでチケットを買い、席を決めようとしたら、思いもかけずに混み合っていて、一番前の列か後ろの方二列ぐらいにしか空席が残っていなかった。映写室自体そんなに大きくないとはいえ、ここまでに混んでいるとは思っていなかった。
 それで開場して映写室に入ると、意外に若いお客さんが多いことにもちょっと驚いた。わたしは、例えば舞踏の公演みたいに、けっこう年配の「むかしジャズ喫茶とか入り浸ってんだぜ」みたいなお方(わたしもな)が多くて、そんな方々が舞踏公演で「土方はね~」とかのたまわれている感じで「マイルスはね~」とか語ってらっしゃるのではないかと思ったりしていたのだが(わたしはそんなことは語らない)、その予想は大きく外れた。もちろんそんなおじさまもいらっしゃるけれども、若いお客さんに押されて隅っこにやられているような印象。

 映画はミュージシャンの生涯を追うドキュメントだから、音楽も(細切れながら)いっぱい聴けるし、「そんなことがあったのか」というようなこともあったし、いろいろと回顧モードに浸ってしまった。

 映画が終わって12時15分ぐらい。近くの「富士そば」で軽便な昼食を済ませ、しばらくは東急の中のジュンク堂で書棚を見ながら時間をつぶした。「そうか、こんな本が出ていたのか」とか思いながら店内を廻り、自分がいちばん気になったのは宮川淳の本。宮川淳はもうずいぶんと以前に亡くなられた美術評論家/フランス文学者だけれども、意外とこうやって新刊書の書店で彼の著作が並んでいるのをみると、またキチンと彼の本を読んでみたくなった。

 2時が近くなったので池袋に移動。次はダンスカンパニー「Rosas」が踊るジョン・コルトレーンの『至上の愛』を観る。わたしの席は2階席の最前列で、全体を見渡すにはいい席だった。
 感想は別に書くとして、終演時でまだ4時ぐらいで、帰宅してもまだ外は明るかった。途中下車してとなり駅のスーパーで寿司弁当を買って帰り、またこの夜もビル・エヴァンスを聴きながら寝るのだった。