ワニ狩り連絡帳2

前世のワニ狩りの楽しい思い出。ネコのニェネントとの暮らし。

2019-05-02(Thu)

 昨夜の帰宅は1時過ぎになった。それからゴソゴソやっていたら就寝は2時を過ぎ、当然今朝は起きるのが遅くなった(といっても9時前には起きたのだが)。朝食がいつもより大幅に遅くなってしまったニェネントが、寝ているわたしの鼻先を「起きてくれよー、メシくれよー」とペロリとなめてきた。それでもそれからしばらくは寝続け、ニェネントには悪いことをした。

 昨日西荻に行く前にお茶の水で乗り換えたとき、ちょっと時間があったので駅前のCDショップに寄ってみたのだけれども、ざぁっと棚を見て歩いていると、マリー・ラフォレのCDが置かれていた。それでついつい、買ってしまった。
     

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このジャケット写真はちょっとイマイチ。もっともっと魅力的なポートレイトはいっぱいある。

 マリー・ラフォレは『太陽がいっぱい』に出演したことで知られているけれども、わたしは中学生のとき、昼間にテレビで放映されていた彼女主演の『赤と青のブルース』という映画を観て、それで彼女のファンになったのだった。わたしがいちばんさいしょにファンになった映画スターである。映画の中で彼女が歌った主題歌のシングル盤も日本でリリースされていて、もちろん買った。だから彼女が歌手でもあることは知っていた。『太陽がいっぱい』(こっちが彼女のデビュー作)を観たのはそのあとのことになる。
 その頃は彼女の主演した映画がいくつか日本でも公開されていて、公開されている映画館(名画座)を探して観に行ったものだった。どうも彼女がいちばん美しく撮られているのではないかと思える『金色の眼の女』(当時の彼女の夫が監督している)や『女は夜の匂い』は観ることができないでいるけれども、彼女がスパイに扮した『ジャガーの眼*1、そして今でいえば「従軍慰安婦」の娼婦をアンナ・カリーナと演じた『国境は燃えている』とかは観た。
 『ジャガーの眼』はクロード・シャブロル監督が監督した、ちょっとコメディタッチの映画だったと思うけれども、彼女のミステリアスな魅力をたっぷり楽しむことのできる映画だった。この映画、その後ジョセフ・ロージーがモニカ・ビッティ主演で撮った『唇からナイフ』に影響してるんじゃないかとわたしは思う(もうほとんど忘れているのであてにならない考えだが)。
 そして『国境は燃えている』は、マリー・ラフォレは暗い過去を持つ女性を演じ、映画の中で彼女が語るセリフ、「わたしはつい笑ってしまうこともあるけれども、それはわたしの若さのせいで、わたしの心はいつも悲しみに満ちている」というのは今でも記憶している(終りの方は確かな記憶ではないが)。この映画の、陰りを見せたマリー・ラフォレもまたすばらしかった。
 そのあと彼女はしばらく映画には出ていなかったようだけれども(歌手として活動していた?)、1987年に『タンゴ ガルデルの亡命』という映画でとつぜんに主役を演じていた。もちろんわたしも観たけれども、中年になっても魅力的な彼女の美貌を堪能した。
 長々とマリー・ラフォレの思い出を書いてしまったが、たしか横尾忠則も彼女のファンで、彼女のポートレイトを描いた作品もあったはず。

 それで、その昨日買ったCDを聴く。わたしの家にはフランス・ギャルとシャンタル・ゴヤとの60年代フレンチ・ポップスのCDがあるけれども、バックのアレンジなど、そんな時代のフレンチ・ポップスを彷彿とさせられていい。特にシャンタル・ゴヤに近いところがある感じ。彼女の歌声はかわいい。歌い方はどこか一本調子でもあるけれども、それがまた「歌う女優」っぽくって良かったりする。後半に「サウンド・オブ・サイレンス」とかストーンズの「黒く塗れ!」なんかも歌っていて、「黒く塗れ!」なんかのエモーショナルなシンギングに「!」。それで通して聴いて、いちばん気に入ったのは「夜霧のしのび逢い」だったかな(この曲、「聴いたことある」とは思ったけれども、曲名を思い出すのにしばらくかかってしまった)。
 ベッドで聴いていて、2回目を聴いている途中でまた眠ってしまい、そのまま3時間ぐらい寝てしまった。

 今日はほかに、パソコンをみていると「インスタグラム」からメッセージが届いていて、インスタグラムのアカウントを取得してそれだけで放置してしまっていたので、「何とか使ってみよう」と思ったのだが、実はインスタグラムというのはスマホからの投稿が前提とされていて、パソコンからの投稿はそのままではできないのだった。検索して実は不必要だったアプリをダウンロードしてみたり、けっこう時間がかかってしまった。
 何とかインスタグラムに初投稿できたのだけれども、次にもういちど投稿してみようと思ったら、もうやり方がわからなくなってしまっていた。どうにかこうにか「こうやればいい」と投稿法をマスターするのにさらに時間がかかり、この日はそういうわけで「インスタグラム」との奮闘、マリー・ラフォレのCD、そして「お昼寝」で終わってしまったのだった。
 

*1:同名の唐十郎の戯曲とは関係ないが、唐十郎がこのタイトルにインスパイアされたことは時代的にも十分考えられる。