ワニ狩り連絡帳2

前世のワニ狩りの楽しい思い出。ネコのニェネントとの暮らし。

2019-04-12(Fri)

 早朝(4時50分だ)に家を出るとき、かなり空が明るくなった。

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 実は朝に家を出るとき、まだまだ部屋の明かりを消すと真っ暗で、そんな暗闇の中にニェネントを置いていくことがなんだかかわいそうで、いつもキッチンの明かりだけはつけたまま家を出ているのだけれども、もうじきわたしが家を出るときも室内は明るくなり、明かりをつけておかなくても気にならなくなるだろう(ニェネントは暗闇でも気にしていないのかもしれないけれども)。

 今日は国分寺のクリニックへ定期検診に行く。「側頭葉てんかん」を診てもらっている。古い日記には書いたことだが、わたしは4~5年前にとつぜんに側頭葉てんかんの発作をくりかえすようになり、さかのぼる10年から20年の記憶を失ってしまっている。「てんかん」といっても泡を吹いて痙攣をくりかえすような発作ではなく、とつぜんに自分が今どこにいて、何をしようとしているのかがわからなくなってしまうのだ。この疾病のことを細かく説明すると長くなるが、とにかくは今、三ヶ月おきに通院している国分寺のクリニックは、国内での「てんかん」の治療のオーソリティ的なクリニックなのである。
 発作を抑える薬を毎日服用し、今ではもう発作を起こすこともなくなった(と思う)が、今でも年にいちど脳波検査をやり、半年ごとに血液検査をやる。
 今日の診察は特に何もない日で、ただ問診をすこしばかりやるだけで、つまりは薬の処方箋をもらうための通院のようなものだ。

 それでせっかく国分寺まで遠出するのだから、以前見つけた三鷹の「いい感じ」の古本屋に寄り、それとちょうど今、去年の都美術館での「人人展」に出品された作品を観てファンになってしまった田端麻子さんが、吉祥寺で個展をやられているので観て来ようと思っている。

 クリニックの予約時間が2時15分なので、仕事が終わったあと食事しても2時間ぐらい時間が空きそうなので、その空き時間で古本屋へ行き、吉祥寺のギャラリーにも寄れるのではないかと思ったのだが、ギャラリーのオープンが1時なので、寄り道しているとクリニックの予約時間に間に合わなくなるかもしれないので、まずは三鷹で古本屋に寄り、なんとか時間をつぶしてクリニックの診察、それから吉祥寺へという計画にした。

 仕事を終えて食事。今日はメトロの駅の近くのそば屋に行き、カツ丼を注文した。そば屋のカツ丼はおいしいはずだし、この初めて入るそば屋は老舗というか、かなり本格的な店のつくりになっていて、そばとかもおいしそうだ(ちょっと高い)。
 しかし、出てきたカツ丼はちょっと肉が固く、玉子とじの玉子もすっかり火が通って固まってしまっていた(わたしの好きなのは、まだ完全に火が通ってなくってとろりとしたところの残っている玉子)。ちょっと残念なのだった。思い返せば、去年千葉駅の近くのそば屋で食べたカツ丼は最高においしかったなあ。

 とにかくは店を出て、まずは三鷹駅で降りて目当ての古本屋に行く。時間はたっぷりあるので、ゆっくりと店内を見て回り、5冊選んで買った。うち3冊は店頭に出されていた1冊100円の本だったので、トータル1600円。何を買ったのかはそのうちに紹介するとして、目玉はクリムトの画集800円。

 予約時間の30分前にクリニックに到着し、ちょっと面談してこの日はおしまい。それで帰路の途中に吉祥寺へ。
 最近は北口の「吉祥寺シアター」に行く機会はあるけれども、南口の井の頭公園の方へ行くのはもう7~8年ぶりのことではないか。とにかくはあの焼き鳥の「いせや」が建て替えられてから行ってないと思う。
 そんな新しい「いせや」の横の坂道を降り、井の頭池の見えるところまで来ると、まだけっこう桜が残っていた。池にかかる桜の花というのも美しい。

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 池の反対側に渡り、少し階段を上って住宅街にさしかかるところ、おしゃれなマンションの地下が、目当てのギャラリーだった。

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 ギャラリーに入り、作品を観る。田端さんの作品は一方でどんよりと暗くもあり、一方ですっとぼけたユーモアもある。たとえば、つげ義春の漫画にもどこか通じるところもあるようにも思える。やはりわたしの好きな作家さんである。
 ギャラリーに田端さんもいらっしゃって、初めてお会いして初めてちょっと会話をする。去年の田端さんの銀座での個展を観たとき、芳名帳に筆ペンででかい字で書いていたことに、思い当たっていただいた。

 ギャラリーを出て、実は三鷹の古本屋で「中央線・井の頭線沿線の古本屋マップ」というのをいただいていたので、吉祥寺でこの近くに古本屋ってあるだろうかと見てみたら、意外と駅へと戻る道沿いのすぐそばにあるわけで、やはり立ち寄ってみる。
 それでここでも3冊買ってしまった。1300円。三鷹で買ったのと合わせて8冊。買いすぎだと思う。トータル2900円。

 さあ帰ろう。ニェネントくんが夕食を待ちわびて、お腹を空かせて待っている。けっきょく、家に着いたのは6時半になっていた。