ワニ狩り連絡帳2

前世のワニ狩りの楽しい思い出。ネコのニェネントとの暮らし。

2019-03-10(Sun)

 ハイスミスの『リプリーをまねた少年』を読み始めているのだけれども、作中に何度も前作の『贋作』にからんだ話が出てきて、これはどうも『贋作』を先に読んだ方がいいのかと思うようになり、Amazonなり近郊の書店なりに注文しておこうかと思ったのだが、「まてよ」というところで、となり駅にはもうひとつ大きな書店があったことを思い出し、他にも買い物の用があったので、午後からとなり駅に行ってみた。
 今日は天気予報では雨になるということだけれども、降り出すのは夜遅くなってかららしく、雲が出てきたとはいえ、雨になる気配はない。駅を出てその書店へ行ってみると、特に文庫本に関しての在庫ぶりは相当なもので、各社の文庫本はたいていそろっているのではないかと思える(さすがに岩波文庫を全部そろえるとたいへんなことになってしまうだろうから、そこはセレクトしてあるだろうけれども)。目当ての河出文庫もだいたい全部そろってるんじゃないの?という感じで、探していた『贋作』もすぐに見つかった。これで最近いつも利用する書店みたいにポイントがつけばいうことないのだけれども、やはり「欲しい本がすぐに見つかる」という至便さがいちばん、かもしれない。
 ついでに、澁澤龍彦の『悪魔のいる文学史』もあれば買っちゃってもいいのだが、という気もちで探してみたのだが、今たいていの澁澤龍彦の著作はその河出文庫から刊行されているのだけれども、その『悪魔のいる文学史』など2〜3点はなぜか中公文庫で出ているわけで、しかも『悪魔のいる文学史』は、どうやら今では絶版になっているらしい。ま、澁澤龍彦の著作の中でもマニアック度の高い書物だろうし、無理もないのだろうか。やはり図書館で借りることにしよう。

 帰りに、駅前通りの某中古本量販店にも立ち寄ってみて、DVDで安いのとか、108円の本で「掘り出し物」がないかどうか漁ってみる。‥‥みつけた。まずはオスカー・ワイルドの『サロメウィンダミア卿夫人の扇』(新潮文庫)。この文庫には『まじめが肝心』も収録されているのだけれども、意外とこの『まじめが肝心』は、今ではこの新潮文庫本ぐらいでしか手軽には読めないのだ(ま、Amazonで買えば1円で買えるのだが、送料がかかるから108円には負ける)。
 あともう一冊見つけたのが、獅子文六の『コーヒーと恋愛』(ちくま文庫)というヤツ。以前誰かしらが「獅子文六の本が愛読書」と書いていて気になっていたのだけれども、この本を見つけてぺらっと開いてみると、獅子文六という人は若い頃にフランスへ行って演劇を学び、帰国後は「文学座」の創立にも尽力した人だったのですね。それでさらにページをぺらっとめくってみるとやはり登場人物は演劇関係者で、彼が今度フランスの現代劇の舞台装置をやるみたいな話をしているんだけれども、その劇には「数十匹の河馬」が登場するのだという。‥‥って、それってイヨネスコの『犀』のことだろ?って感じで、これは俄然面白そうなのである。

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 そういうわけでこの日はハイスミスの『贋作』、ワイルドの『サロメその他』、それと獅子文六の『コーヒーと恋愛』との三冊を買ったのだった。

 帰宅してテレビをつけてみると今日から大相撲が始まっていて、あらら、やれやれ、これから二週間は毎日相撲をみなくっちゃいけないのだ。「またやりたいことが出来ないな」、という言い訳に「相撲」を使う。しかも相撲のあとは「世界遺産」の番組をみて、そのあとは「モヤモヤさまぁ〜ず2」と、日曜日は決まっている。
 今日の夕食は、先日スーパーで買った「タコの炊き込みご飯」というのをやってみた。単にお米にまぜて炊き上げればいい「お手軽」献立。タコが入っているからといって「タコライス」ではない。というか、どこにタコがいるのかよくわからないが、ごぼうの味が効いていてなかなかに美味。明日もまたコレになる。

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