ワニ狩り連絡帳2

前世のワニ狩りの楽しい思い出。ネコのニェネントとの暮らし。

2019-01-26(Sat)

 今日は夕方から三鷹のSCOOLへ行き、「1.26反原発集会」。これは実は9人のダンサーがそれぞれ10分ずつ踊るという、ダンス・イヴェント。わたしにはこれがこの年初めて観る舞台、ということにもなる。
 三鷹は去年行ったとき、駅のSCOOLの反対側に品揃えのいい古本屋をみつけ、クノップフの素晴らしい画集を手に入れてもいるので、今日も早めに家を出て、その古本屋にまた寄ってみようと思う。舞台の開場は3時半なので、昼食のあと少しして家を出る。おそらく帰りも遅くなるので、ニェネントくんの夕食も皿に出してあげてから出発する。

 予定通り3時に三鷹駅に到着し、古本屋へと向かうが、三鷹は寒い。出発した自宅あたりに比べ、明らかに空気が冷たくてふるえる。目的の古本屋に到着し、店の中の暖房がうれしい。
 前に来たときもやはり「美術書が充実した古書店」という印象があったので、その美術書コーナーへ行くのだが、さすがに前に来てから軽く一ヶ月は経っているし、やはりこの店自体での書物の回転も速いのだろう。前回チェックしていた本、記憶に残っていた本などは一冊も残っていなかった(前に見た「松本竣介展」の図録が残っていれば買おうと思っていたのだが)。新しく棚を占めていた美術書はそこまでにそそられるものもなく、ちょっと「ラファエル前派展」の図録が気になったが、これはヤフオクなどの方がもっと安く買える気もしたので、何も買わずに外に出ることになった。

 開場して間もなくの時間にSCOOLに到着。さいしょ、いちばん前の席にすわろうとしたのだが、考えてみるといちばん前だと「客いじり」するところのダンサーAbeさんにいじられそうだと思いあたり、ひとつ後ろの席に移動するのだった。
 それで、客入れのときのBGMが、なんとCaptain Beefheartの「Mirror Man」だったことに驚いちゃうし、ン十年ぶりに聴くその音に懐かしい思いがするのだった。会場スペースの壁には島崎ろでぃー氏の写真がずらりと貼られている。今の日本を象徴するような、フクシマからオキナワ各所の写真、そして海外の写真も並べられている。
 この日の「集会」に参加している9人のダンサー、そのうち6人の方は前に作品を観ているし、ちょくせつお話もしたことのあるダンサーで、知名度も高い方々だと思うのだが、意外と「即予約完売」というわけでもなく、当日券も若干出たらしい。わたしの見知っているような観客の方も、思いのほか少ないというか。

 舞台の感想は別に書くけれども、主催者の一人、SCOOLの首謀者でもあるSK氏が以前やっていた「吾妻橋ダンスクロッシング」を彷彿とさせられるような、楽しい舞台だった。

 終演後は舞台にテーブルを出して、しばし参加者と観客とかの歓談の場。それでチビチビとビールを飲んだりおつまみをかっさらったりしていると、ダンサーのSTさんが「お久しぶりです」みたいに話しかけてこられたので、ちょっと驚いてしまった。‥‥つまり、わたしはある時期の記憶をすっかり失ってしまっているので(このことも新しい日記になったのだから、どういうことなのか書いておかなくてはならないだろうか)、そういう時期にどういう人とお会いしたのか、どういう人と会話を交わしたのかとか、記憶から抜けてしまっている。だからそういうときに、わたしはSTさんとお話をしたことがあったのだろう。意外なことだった。こういうとき、わたしの方がSTさんに<知らない人だから>というつもりで声をかけたりしないと、「あの人はなぜ声をかけてくれないのだろう」と思われてしまうことにもなる。STさんの方から声をかけて下さったのは、ほんとうにありがたかった(前に、「わたしはきっとこの方ともあってお話ししているはずだ」と、あるダンサーの方に話をしてみると、その方はわたしのことはまるで認知していなくって、どうやらお話ししたことはなかったようだった。そういう、「兼ね合い」というのがむずかしい)。わたしは去年の秋に仙川でのイヴェントでSTさんのパフォーマンスを観ていたので、そういう話とかができたのがよかった。
 いつものパフォーマンスで会場をかき回されたAbeさん(やはり最前列の観客への「客いじり」をしっかりやられたので、座席を変えたわたしは<正解>だったのだ)は、前橋に帰らなければならないというので、早々と退席され、あまりお話しできなかったのは残念だった。

 しばらく会場で歓談のあと、SKさんにも誘われて近くの韓国料理の店に移動しての「打ち上げ」にまぜていただいた。先に同じ店に来ておられたKTさんと、オーストラリアからレジデンス滞在されているディレクターの方も同じ席に合流され、14〜5人での飲み会。奥のテーブルの人たちとはまるでお話しできなかったけれども、わたしもアルコール(マッコリ)もまわった後半〜終盤はけっこういろいろと感想や意見を語っていたのだね。
 11時もだいぶ回ってから散開。他の皆さんは皆中央線の駅で降りて行くなか、わたしひとり延々と千葉県へと向かうのだった。‥‥あとは日付けも変わるのでまた明日。